以下ポエムです
なんか思ったより大好評なのでポエム的な作品に入れた小ネタとか書き連ねていきます。多分読んでも面白くないぞ😡
基本情報
ハッピーバースデイで踊ろうよ/重音テト
NC
https://www.nicovideo.jp/watch/sm42022695
YT
BPM:134
キー:
Aメロ~サビ F#メジャー
Cメロ Bメジャー
ラスサビ Gメジャー
ボーカル
重音テト(UTAU)
そもそも重音テトとは?
簡単に説明すると、2ちゃんねるにてエイプリルフールのネタとして「嘘のVOCALOIDキャラを作る」という企画で作られたキャラクターです。2008年3月30日からスレが立ち4月1日に公開、ネタバラシをしてキャラクターは消えるはずでした。
しかし、有志によってCVが決まりUTAUという誰でも歌唱合成ライブラリを作ることができるソフトを使用し重音テトは「本当に歌うことができる」キャラクターとなり、先日synthesizerVというソフトで使用できるライブラリの発売が決定しました。
このように初音ミクなどの本家VOCALOIDと比べ特殊な生い立ちがあるキャラクターとなっています。
曲の始まり
私は基本曲を作る時にメロディ→編曲→作詞とか、そういった打ち込みから曲を作ることが多いです。しかし、この曲は珍しく詩から作ってみた曲となっています。
一番最初に思いついたのが「ハッピーバースディで踊ろうよ」という詩だったのでそれをタイトルに持ってきたりリフレイン(反復)させて印象付けるようにしました。
そして、実はテト誕に昔曲を作っていたのですが思ったような形にならずに没となった思い出があり・・・。なんか悔しかったのと、テト15thに合わせるという形でボーカルはテトに決まり、Aメロからの作詞をはじめました。
そのため、テトにまつわる言葉とかをところどころに混ぜ込んだりしてます。
ちなみにこの曲を一言で言うとテトの過去、今、未来を私なりに描いてみた曲ですね。
1番
Aメロ
ずっと怖かったんだ 朝日を浴びるたびに
僕の姿形全部消えるのかなって
すっと恐れていた カレンダーめくるたびに
「くだらない遊びだった」って忘れられないかって
1番のAメロは重音テトというキャラクターが生まれた2008年のエイプリルフール当時の状況をキャラクター目線で描いた歌詞となっています。3月30日から設定が盛り込まれて重音テトという存在が確かなものとなっていくと同時に彼女の「終わり」であるエイプリルフールが近づく様子を表しています。
朝が来るたび、カレンダーをめくるたびに「くだらない遊びだった」と忘れられてしまう日が近づきます。
Bメロ
波形をつなぎ合わせたたどたどしい歌声は
いつの日か旋律を奏でていた
しかし、有志によるプロジェクトが開始されUTAUという「波形素片合成(波形をつなぎ合わせる)歌唱ソフト」によって重音テトに声が吹き込まれ、「ズコー」と言われてしまうほどにたどたどしく旋律を奏でだします。
UTAUを使用したテトの最古の歌声
https://www.nicovideo.jp/watch/sm2910040
サビ
ハッピーバースデイで踊ろうよ いつか訪れる終焉(おわり)に備えて
ハッピーバースデイで踊ろうよ 一人になったって寂しくないように
ハッピーバースデイを祝おうよ 過去今未来全部忘れてさ
ハッピーバースデイを祝おうよ 後悔することがないように
最初で最後の誕生日。いつか自分は忘れられ、一人になって、消えてしまう。それならば過去も今も、存在し得ない未来のことも忘れ自分一人で踊って、後悔がないように自分を祝おう。そんな歌詞となっています。
おわりと読んで「終焉」という文字を当てたのは終焉という言葉には「命の終わり」という意味があるためです。
明るい曲調に対して少々暗めのテーマになってしまいましたが2番は少々明るくなっています。
2番
Aメロ
きっと奇跡なんだ 誰もが信じなかった
冗談(ジョーク)のはずの僕が歌声を持てるなんて
きっと夢なんだ 次々紡がれていった
僕のための歌が数えきれなくなるなんて
はじめに、嘘のVOCALOIDが自分の声を持つなんて誰もが信じなかったのに、UTAUというソフトに出会い重音テトは歌声を持てるようになるという奇跡が起こります。
次に、そのUTAUというソフトを通じて奏でるテトの歌声をのせた曲が紡がれていきます。
Bメロ
嘘偽り歌姫が 朽ちねじられた詞を
歌声にしてメロディを鳴らしていた
「嘘偽り歌姫」というのはもちろん重音テトのことなのですが、実は大昔に重音テトの生い立ちを歌った替え歌「嘘の歌姫」という動画(悪ノ娘の替え歌)が投稿されており、それのタイトルを歌詞に入れています。
嘘の歌姫
https://www.nicovideo.jp/watch/sm4424188
また、動画の見た目の関係上「朽ちねじられた詞」となっていますが意味としては「朽ち、ねじられた詞」となります。この部分はテトの最初期に作られた代表曲、耳ロボP様の「耳のあるロボットの唄」Aメロ「朽ちた言葉 ねじられた言葉」という歌詞を基にしています。
耳のあるロボットの唄
https://www.nicovideo.jp/watch/nm3611741
サビ
ハッピーバースデイで踊ろうよ 指折り君と年を数えてさ
ハッピーバースデイで踊ろうよ 一人になったって寂しくないように
ハッピーバースデイを祝おうよ 悪夢も嫌なことも忘れてさ
ハッピーバースデイを祝おうよ 後悔することがないように
テトというキャラクターで創作する人や作品を楽しむ人がどんどん増え、一日だけのキャラクターだったはずの重音テトは何年ものエイプリルフールを超えていきます。その度に何年経ったのかを数えていくうちに、創作や作品を楽しむ「私たち」は年老いていきます。
ただ、それには目をつむり悪夢も嫌なことも忘れ、後悔がないように誕生日を祝おうという歌詞となっています。
Cメロ
ハッピーバースデイを祝ってよ 物言わぬ君の口に手を触れた
「ハッピーバースデイ!」で祝ってよ いつか来ることは分かっていた
ハッピーバースデイを祝ってよ 永い永い夢の中の
ハッピーエンドを祈るから
素敵な物語であるように。
「ハッピーバースデイを祝ってよ」、「『ハッピーバースデイ!』で祝ってよ」
という問いかけに寿命のある人間は何も返すことができません。
最初は1日で消えてしまうキャラクターだった重音テトは全員に忘れ去られなければキャラクターとして永遠に生き続けることができるようになりました。しかし、人間はそうもいかず年月が経ってしまえば寿命を迎えてしまいます。ここで対比してるかな~なんてTwitterではちょっとつぶやいた気がします。
永い永い永遠の夢、最後に見れる景色がハッピーエンドとなるように。「テトという存在に触れてくれた人の人生が『素敵な物語』だったと思えるようにに祈ろう」という内容の
歌詞からラスサビに入ります。
ラスサビ
ハッピーバースデイで踊ろうよ キラキラ輝くフィナーレも
ハッピーバースデイで踊ろうよ 悲しくなりそうなカタストロフも
ハッピーバースデイを祝おうよ 紡ぎ続けた物語全部
ハッピーエンドを届けるよ 後悔することがないように
人にはキラキラと輝かしい栄光を修めフィナーレを迎える人もいればカタストロフ(悲劇的な結末)となってしまう人もいます。特に音楽や美術といった創作人生では顕著で、血のにじむような努力をして作り上げた作品が見向きもされないことは大いにあります。
しかし、どんな作品や想い、共に歩んだ人生の一つ一つはどれも等しくテトの「紡がれた物語」であり、それに込められた想いをこれからもハッピーエンドにしてずっと届けていくよ。というテトからのメッセージのような内容となっています。
おまけ
実はフヨフヨと浮いているピンク色のあれはUTAUのノートをイメージしており、よく見ると「- は a ぴ i ば a す u で」と書いてあったり。
コメントで「後悔することが『ないように』の調声が一番と二番で違うのが好き」と言っていただけたのですがこれまさしくその通りで、一番は少し投げやりというか、「どうせ消えてしまうなら最初で最後の誕生日を楽しもう!」という空元気な内容であるのに対し二番からは「いつか死んでしまう人間という存在との時間を後悔しないように」という歌詞なので噛み締めるような歌い方にしてます。
調声はあまり曲に関係しないと言われ軽視されがちですが、歌詞と合わせることができれば意図を持たせることができるのかなぁなんて思います(個人的な意見)。
あとがき
まあ上記のやつはあくまでも私が思い描いたものであるのでいうなれば二次創作です(まさかの)。・・・なので、人それぞれこの曲に想いを馳せ重音テトという存在の「物語」を紡いでもらえたらいいのではないでしょうか。曲の解釈というのは無限にあると思うので!というかテーマ重すぎて自分でもドン引きしてます。
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